資料室

紛らわしい地名(東京・神奈川)

変換すると小さい「ヶ」も出てきますが、駅名などは大きい「ケ」を使用します。

【東京】

青戸(地名)/青砥(駅名)
阿佐谷(地名)/阿佐ケ谷(駅名)
市谷(地名)/市ケ谷(駅名)
井ノ頭(通り)/井の頭(公園)
霞が関(地名)/霞ケ関(駅名)
自由が丘(地名)/自由ケ丘(駅名)
墨田(区・地名)/隅田(川・公園)
雑司が谷(地名・地下鉄駅名)/雑司ケ谷(霊園・都電駅名)
多摩(市・郡・区・川・センター・動物公園・駅名)/多磨(霊園・府中市町名・西武線駅名)
虎ノ門(ホール・地名・駅名)/虎の門(病院)
一ツ橋(地名)/一橋(大学)
丸の内(ビルディング・地名)/丸ノ内(駅名)
山の手(⇔下町)/山手(線「やまのてせん」) ※「山手」は横浜の地名・駅名で「やまて」
四谷(地名)/四ツ谷(駅名)

「の」と「ノ」、「が」と「ケ」、「ケ」と「ツ」のあるなしが多く見られます。

【神奈川】

江の島(地名)/江ノ島(駅名)
七里ケ浜(地名・駅名)/七里ガ浜(住所表示)
溝口(地名)/溝ノ口(南武線駅名)/溝の口(東急線駅名)
由比ケ浜(地名・駅名)/由比ガ浜(住所表示)

鎌倉では住所表示に「ガ」を使用する例が多く見られます。

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特定商品名の言いかえ例

特定商品名とは、「特許庁に登録されている名称で、商標権者によって独占的に使用されるもの」をいいます(『記者ハンドブック』より)。ここでは一般名称と誤認されやすい主な特定商品名を取り上げます。

特定商品名が使用できないときは、矢印右側の一般名称に言いかえます。一般名称は言いかえ例です。特定商品名だったが一般名称化した語や、商標権の放棄・消滅・公開などの理由により使用できる語は《使用可》としましたが、見解が分かれる場合は《使用可の見解あり》としました。

アイスノン ⇒ 冷却枕
味の素 ⇒ うま味調味料、化学調味料
アロンアルファ ⇒ 瞬間接着剤
ウィンドサーフィン《使用可》
ウォークマン ⇒ ヘッドホンステレオ
ウォシュレット ⇒ 温水洗浄便座
写ルンです ⇒ レンズ付きフィルム
エスカレーター《使用可》
えびせん ⇒ えびせんべい
エレクトーン ⇒ 電子オルガン
オセロゲーム ⇒ リバーシゲーム《使用可の見解あり》
カップヌードル ⇒ カップめん
カルピス ⇒ 乳酸菌飲料
クレパス ⇒ パステルクレヨン
キャタピラー ⇒ 無限軌道、クローラー
キャッチホン ⇒ 割込通話サービス
サランラップ ⇒ ラップ
ジェットスキー ⇒ 水上バイク
ジッパー ⇒ ファスナー
シーチキン ⇒ ツナ缶
ジープ ⇒ 小型四輪駆動車
シッカロール ⇒ ベビーパウダー、天花粉
写メール ⇒ 携帯電話の写真付きメール
信州味噌 ⇒ 信州のみそ
正露丸 ⇒ 整腸剤《使用可の見解あり》
セスナ ⇒ 軽飛行機
セメダイン ⇒ 接着剤
ゼロックス ⇒ 複写機
セロテープ ⇒ セロハンテープ
宅急便 ⇒ 宅配便
タッパーウェア ⇒ 食品保存容器
タバスコ ⇒ ペッパーソース
デジカメ ⇒ デジタルカメラ
テトラパック ⇒ 三角パック
テトラポッド ⇒ 消波ブロック、波消しブロック
テフロン ⇒ フッ素樹脂加工
トランポリン《使用可》
ナップザック ⇒ 小型リュック
パラゾール ⇒ 防虫剤
パンタロン《使用可》
バンドエイド ⇒ ばんそうこう(絆創膏)
ピアニカ ⇒ 鍵盤ハーモニカ
ファミコン ⇒ テレビゲーム機
プラモデル《使用可》
プリクラ ⇒ プリントシール機、写真シール機
フリスビー ⇒ フライングディスク、円盤遊具
フリーダイヤル ⇒ フリーコール
ペアガラス ⇒ 複層ガラス
ホカロン ⇒ 使い捨てカイロ
ポストイット ⇒ ふせん
ホバークラフト《使用可》
ホッチキス《使用可》
ポラロイドカメラ ⇒ インスタントカメラ
ポリバケツ ⇒ プラスチックのバケツ
ボンド ⇒ 接着剤《使用可の見解あり》
マジック(インキ、ペン) ⇒ フェルトペン
万歩計 ⇒ 歩数計
UFOキャッチャー ⇒ クレーンゲーム機
ラジコン ⇒ 無線操縦、ラジオコントロール《使用可の見解あり》
ルービックキューブ《使用可》
ループタイ ⇒ つけネクタイ(ひも状ネクタイは「ひもタイ」「ロープタイ」)
レーザーディスク《使用可》
レゴ ⇒ 組み立て玩具
ワンカップ ⇒ カップ酒

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間違えやすい会社名

味の素ゼネラルフー
いす自動車
ノン
ーピー
三和シッター工業
チハタ
東洋シッター
ニッカウスキー
日本コロビア
日本トイザ
富士フルム
ブリストン
ブルドッソース
文化シッター
三菱レヨン

「イトーヨーカドー」は店名で、登記上の会社名は「株式会社イトーヨーカ堂」です。会社名として記す必要がない限り、一般に「イトーヨーカドー」とします。

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表記に関するポイント

表記は、どれが正しくてどれが間違いと一概に言い切れない場合が多くありますが、次の3つのポイントに気をつけることで、読んでもらいやすい文章になりますので、参考にしてみてください。

1.明らかな間違いを避ける
2.文書内で表記を統一する
3.常用漢字を基本に読みづらい漢字を避け、バランスのとれた漢字かなまじり文にする

1.明らかな間違いを避ける

1)誤変換による入力ミス(例:「初め」と「始め」、「以外」と「意外」など)
2)思い込みによる間違い(例:「役不足」や「的を射る」など)

誤変換による入力ミスは、上記例のような同訓異字・同音異字のほか、「と区別の(特別の)」「佐賀市に行く(探しに行く)」などの類もありますので、入力し終えた後は読み直すことが重要です。また、正しいと思い込んでいた表記や使用法が実は間違っていたということもありますので、普段あまり使用しない語やあいまいな語は辞典で一度確認する習慣をつけると、後で恥をかかずにすみます。

2.文書内で表記を統一する

「エンターテインメント」と「エンタテインメント」の混在や、「配布」と「配付」の混在など、同じ文書の中で表記の揺らぎがないようにします。表記を統一するのは、書き手が複数の場合のばらつきを防ぐためであるのはもちろんですが、読み手を混乱させないためでもあります。誤表記のない統一感のある文章は、読み手が内容を理解する作業に集中する手助けとなります。

3.常用漢字を基本に読みづらい漢字を避け、バランスのとれた漢字かなまじり文にする

迷ったらひらがな書きにするような使い分けの難しい同訓異字・同音異字もありますが、読みやすさを考慮して漢字とひらがなのバランスがとれた文章を心がけます。

◇漢字が多い例(漢字が多いと難解な印象を与えます)
「何処に有るか尋ねると暫くして台風の為入荷が未定との事だったので、今夜か明朝には連絡して貰う様手筈を整えて帰宅した」

「どこにあるか尋ねるとしばらくして台風のため入荷が未定とのことだったので、今夜か明朝には連絡してもらうよう手はずを整えて帰宅した」

◇ひらがなが多い例(ひらがなが多いと稚拙な印象を与えるだけでなく、誤解を生むこともあります)
「つかってみたらよかったのでまたかいたかったのだが、セールが終わっていてたかかったのでやめた」

「使ってみたら良かったのでまた買いたかったのだが、セールが終わっていて高かったのでやめた」

小説などの創作文章は、表記も含めて著者の自由な表現を尊重すべきですが、ビジネス文書やマニュアル、論文、レポートなどの類は、読み手の注意が表記に向くことのないよう、ごく自然に読み進められ、内容を理解しやすい文章にすることが求められます。

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用語解説

用字用語
「用字」は、漢字、ひらがな、カタカナ、その他の文字の使い方。また、使用している文字。「用語」は、単語、熟語、複合語、その他の字句や言葉の使い方。また、使用している字句や言葉。
表記
文字や記号で書き表すこと。
表外漢字
常用漢字表から外されている漢字。「餅」「袖」など。
表外音訓
常用漢字表から外されている読み。「愛しい(いとしい)」「応える(こたえる)」など。
同義語
語形が異なる意味の同じ語。「登山」と「山登り」、「病気」と「病」など。
類義語
語形が異なる意味の似た語。「家」と「住宅」、「ホテル」と「旅館」など。広義では同義語も含まれる。類語。
対義語
意味が反対の関係にある語。「男」と「女」、「大きい」と「小さい」など。反義語。反意語。反対語。対語。
外来語
他の言語に由来し、日本語と同様に使用されるようになった語。現在では一般にカタカナで書かれる。また、外来語と外国語の区別は主観的なもので、個人によって異なることがある。
固有名詞
名詞の一つ。他と区別するためにそのものだけに付けた名。人名、地名、国名、社名などの類。一般的な名称の普通名詞と区別しにくいことがある。
形式名詞
名詞の一つ。それ自身では実質的意味が薄く、連体修飾語を受けて使用される語。「療養中のところ」「手紙を書くこと」の類。形式体言。
助詞
品詞の一つ。付属語で活用のないもの。自立語に付いて、その語と他の語との関係を示したり、その語に一定の意味を加えたりする。「てにをは」。
接続助詞
助詞の一つ。前の語句を後の語句に接続し、前後の語句の意味上の関係を示す働きをする。「ば」「と」「ても(でも)」「けれど(けれども)」「が」「のに」「ので」「から」「し」「て(で)」など。
補助動詞
動詞のうち、本来の意味と独立性が薄れ、付属的に用いられるようになったもの。「正解である」「機能している」「食べてみる」「読んでください」の類。
連用形
活用形の一つ。「走り回る」の「走り」のように下の語に続いたり、「天高く馬肥ゆる秋」の「高く」のように文を中止したり、「曇り」「休み」のように名詞に転用したりするのに用いる。文語では「き・けり・たり」など、口語では「た」などに接続したりする。
活用語
活用のある単語。日本語では、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の総称。
連体修飾語
修飾語のうち、活用しない体言を修飾する語。「白い花」「梅の花」「咲き誇る花」の類。形容詞的修飾語。⇔連用修飾語。
連用修飾語
修飾語のうち、活用する用言を修飾する語。「非常に多い」「大変重い」「美しく散る」の類。副詞的修飾語。⇔連体修飾語。
接頭語
語構成要素の一つ。単独で用いることはなく、常に他の語の上に付き、その語とともに一語を形成する。「お話」「御用」の類。接頭辞。⇔接尾語。
接尾語
語構成要素の一つ。単独で用いることはなく、常に他の語の下に付き、その語とともに一語を形成する。「彼」「人たち」「神さま」のように意味を付加するものや、「寒」「春めく」「男らしい」のように文法的機能を持つものがある。接尾辞。⇔接頭語。

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参考サイト

国語施策情報システム
「内閣告示・内閣訓令」内の「常用漢字表」「現代仮名遣い」「送り仮名の付け方」「外来語の表記」、「参考資料」内の「公用文に関する諸通知」を参考。
文部省用字用語例
「公用文の書き表し方の基準(資料集)」に記載されている「文部省語例集」のうち、「文部省用語用字例」を抜粋し、編集している。五十音検索が可能。
わかりやすい技術文書・ビジネス文書の作成手法
「第7部 用字用語の考え方と用例」を参考。
気になることば
NHK総合テレビ「お元気ですか 日本列島」の「気になることば」コーナー。
語源由来辞典
語源や由来を辞書形式で解説する語源サイト。
かんぴょう - 漢字と表記
日本語の書き方(表記)に関するサイト。漢字変換用辞書データも提供している。

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参考文献

  • Yahoo!辞書
    大辞泉/小学館
    大辞林/三省堂
  • Microsoft Bookshelf Basic Version 3.0
    新明解国語辞典/三省堂

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カテゴリーについて

用字用語の記事は以下5つのカテゴリーに分類しています。この「カテゴリーについて」など、用字用語以外の記事は「資料室」にまとめています。

◇間違えやすい表記
「~づらい(×ずらい)」「掘りごたつ(×堀ごたつ)」など、以下に該当しないもの。
◇漢字書きとひらがな書き
使い分ける「事・こと」「時・とき」、ひらがな書きの「ように」「ただし」など。
◇カタカナ表記
「メーク」「スウェーデン」「ウォシュレット」など、外来語に限らずカタカナで表記する語。
◇同訓異字
「暖かい・温かい」「効く・利く」など、同じ訓読みで異なる漢字の語。異字同訓。
◇同音異字
「回答・解答」「並行・平行」など、同じ音読みで異なる漢字の語。同音異義語。同音語。

※「かな」は「仮名」が正表記ですので「平仮名」「片仮名」となりますが、本ブログでは慣用的な「ひらがな」「カタカナ」を使用します。

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凡例

◇記号
◎:正表記。
○:許容表記。正表記の次に推奨される表記。
△:不適表記。間違いとは言えないが推奨しない表記。
×:誤表記。
=:類義語。同義語も含む。
⇔:対義語。
→:参照語。
◇タイトル
正表記を「 」でくくり記載。
使い分けの場合はその読みか候補を「 」でくくり記載。
◇本文
原則:記号とともに記載。または使い分けの仕方。
用例:使い分けの実例など必要に応じて記載。
以下、解説、補足、根拠、参考リンクなどあれば記載。

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このブログについて

このブログで示している原則は、有限会社アルファテキストの校正基準となっています。当社では、お客様の指定がない限り、テープ起こし業務の表記は日本速記協会『標準用字用例辞典』に準拠し、校正業務では独自の校正基準を設けています。この校正基準は、国の基準並びに複数の辞典を比較検討し、多数もしくは一般的・現実的な表記を採用したものです。国の基準は公用文について定めたものですので、それだけでは結論が得られないこともあります。一方、民間の辞典は各社各様、時代とともに変遷し、業界ごとにもさまざまなルールがあることから、一概にどれが正しいとは言い切れないのが現状です。

このような中で、日本語を扱う仕事に携わる立場から、間違えやすい、迷いやすい用字用語を取り上げ、一般に通用する指針が導き出せないかとの思いで、このブログを立ち上げました。ここで示す原則は主観的見解に基づきますが、辞典等の参考情報を引きながら、できるだけ多くの理解が得られるよう心がけて執筆に取り組んでいます。日本語に接する際、このブログが適切な判断をするための一助となれば幸いです。

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