« 「一堂に会する」 | トップページ | 「ビュッフェ」 »

「会う」「逢う」「合う」「遭う」

原則:
人は「会う」「逢う」。人以外は「合う」。好ましくないことは「遭う」。
用例:
「人に会う」「客に会う」「投票に立ち会う」「出会い頭」
「逢ってすぐ一目惚れした」「出逢いのきっかけ」「逢い引き(逢引き、逢引)」
「気が合う」「好みが合う」「助け合う」「計算が合う」
「事故に遭う」「災難に遭う」「盗難に遭う」「反対に遭う」

もう一つ、偶然出くわす意の「遇う」という同訓異字がありますが、表外音訓であり使用する機会も少ないため、ここでは省いています。また、「逢」は表外漢字のため、人に対しては主に「会う」を使用しますが、特に男女については雰囲気の出る「逢」を当てることがよくありますので、用例を挙げておきました。ですので、「であう」を対象で使い分けると、一般に人は「出会う」、男女は「出逢う」、お気に入りの物などには「出合う」となります。

「逢い引き(逢引き、逢引)」は、江戸後期から使われ始めたという、現代では少し古風な言葉ですが、『標準用字用例辞典』では「あいびき」となっています。ひらがな書きにすると何か熱が冷めてしまったようで雰囲気が出ませんね。ちなみに、豚肉と牛肉を混ぜ合わせたひき肉も「あいびき」といいますが、漢字書きにすると「合い挽き(合挽き、合挽)」になります。「挽く」は表外音訓ですが、「合いびき」や「あいびき」にすると商品がイメージしにくくなってしまいます。このように、表記には原則が必要ではありますが、それに縛られすぎることなく、漢字が与える印象をうまく利用することも、ときには必要と考えます。

|

« 「一堂に会する」 | トップページ | 「ビュッフェ」 »

同訓異字」カテゴリの記事