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「初」と「始」

原則:
「first」の意は「初」。「start」の意は「始」。
用例:
「年の初め」「10世紀初め」「初めに概要を説明する」「初めての経験」「初めて知った」「やって初めてわかる」「(あいさつの)初めまして」
「手始め」「始めと終わり」「そもそもの始まり」「仕事を始める」「会議が始まる」「読み始める」「泣いても始まらない」「歴史始まって以来」

使い分けの基本は、「first」「start」どちらの意かを考えます。少しややこしいですが、「会議を始めるに当たり、初めに概要を説明します」という具合です。「初」の訓読みには、「初め」「初めて」「初めに」の形があります。「始」の訓読みには、「始め」「始まり」「始める」「始まる」の形があります。「初」には動詞の形がなく、下に付くのはすべて「め」である点で、「ま」も付く「始」と異なります。

このように、意味と用法の両方で大方は使い分けられますが、「首相はじめ閣僚が出席」のような場合は悩むところだと思います。『標準用字用例辞典』では「初め」ですが、『読売新聞用字用語の手引』では「始め」、『記者ハンドブック』『NHK新用字用語辞典』では「はじめ」と見解が分かれています。「首相を筆頭に閣僚が出席」ととらえれば「初め」、「首相から始まり閣僚が出席」ととらえれば「始め」と考えられますので、特にルールがなく迷うようなら、『記者ハンドブック』や『NHK新用字用語辞典』のように「はじめ」とひらがな書きにします。

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