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「作る」と「造る」

原則:
建造物・庭園・船・酒などは「造る」。それ以外は「作る」。
用例:
「庁舎を造る」「庭園を造る」「軍艦を造る」「数寄屋造り」「石造り」「酒造り」「お造り」
「書類を作る」「小説を作る」「機会を作る」「米作り」「子作り」「若作り」「罪作り」

もう一つ「創る」という字がありますが、表外音訓のため、新しいものを創作・創造する意は「作る」を使用します。

「造る」は主に「build」の意で、大規模なものをつくるときや原材料を加工するときに使用し、建造・造営・造成・製造・醸造などに言いかえられる場合があります。「作る」は主に「make」の意で、比較的小規模なものや広範囲に使用し、製作・制作・作成・工作・作文などに言いかえられる場合があります。「庭造り」というと、造園業者が工事を行う規模になりますが、「庭作り」というと、趣味のガーデニングや日曜大工といったニュアンスがあります。「お造り」は、魚をおろして刺身にしたものですが、原形をとどめない加工という意味で「造」を使用します。酒は米を加工してつくりますので「造」ですが、原料の米は「作」です。

「作る」の使用が広範囲に及びますので、「作」の字を当てるのが適当でないと思われるときや、「作」か「造」かで迷うときなどはひらがな書きにしますが、その場合は、同じ語で漢字書きとひらがな書きが混在しないようにします。『標準用事用例辞典』では、「つくる」は「作り話」や「造り酒屋」のような複合名詞以外、すべてひらがな書きになりますので注意が必要です。

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